診療報酬改定・クリニック開業前に考えるポイント

クリニック開業・運営メディア『カイミー 』です。

去年2022年の4月に診療報酬の改定が始まりました。

この改定は2年に1度の改訂となるだけに、多くのクリニックでは会計システムの改修や届出等の手続きに追われたかと思います。

今回はこの診療報酬改定から考えるクリニック運営に必要なポイントをまとめました。

目次

クリニック開業前に方向性を考える

良く耳にすることとして、

『歯科クリニックはコンビニよりも多い』

といったものがあります。

それだけ現在はクリニックの数は多く、歯科クリニックに限らず内科や小児科、心療内科など様々なクリニックが各エリアにあります。

その為、クリニックを開業したら黙っていても患者様が来てくれるといった状況はなかなかございません。

クリニックのような医療機関も競合が多いという状況が現在となります。

その為、クリニックを開業する前にクリニックでどのような分野へ力を入れていくのかといったビジョンは考えておくことが必須となるかと思います。

例えば、クリニックでも可能となった高度な医療を専門に展開をしていくのか、介護保険を活用した運営へ力を入れていくのか。

そうした力を入れるサービスによって、クリニックに必要な設備等も異なってきます。

設備等が違えば、融資の部分でも違いが出てきますし、長期のクリニックの事業計画も進む方向性によって変わって参ります。

クリニックの開業をサポートするコンサルタントは数多く存在しますが、こうした進むべき方向性をしっかりと考えてあれば、より密度の濃い対話も可能となるかと思います。

今後のクリニック運営で重要なポイント

2022年の診療報酬改定の主なポイントとしては下記4つが挙げられます。

・新型コロナウイルス感染症等にも対応できる質の高い医療提供体制の構築
・患者様が安心できる安全な質の高い医療を提供できるよう医師やクリニックスタッフの働き方改革の推進
・地域包括ケアに向けた病院とクリニックの機能分化
・医療DXの観点

これら4つのポイントを下記へまとめてみたいと思います

新型コロナウイルス感染症への対策の継続

2020年より続く新型コロナウイルスの拡大を受け、クリニックのおこなう感染症対策について実態に合わせた報酬の設定を行い、評価がされてきました。

その点は今回の診療報酬改定でも継続がされました。

新型コロナウイルス感染症への対策の重要性は変わらず、特にクリニック等の医療機関では有効的な対策の導入は必須とされております。

その為、様々な対策がクリニックでは導入がされ、特に予約システムの導入は多くのクリニックで進んでおり、この流れは今後も加速していくかと思います。

医師やクリニックスタッフの働き方改革

2024年から始まる医師の時間外労働上限規制へむけ、引き続き働き方改革が進められます。

この流れは主に勤務医のドクターが働く労働時間の規制を進めるものとなりますが、大規模な病院の働き方改革だけではなく、今後はクリニックの医師やそこで働くスタッフの働き方改革へと進んでいくことが予想されます。

クリニックスタッフの過度な残業などが出てしまっているような体制があれば、今のうちから是正ができるような仕組み作りの導入が重要となってきます。

あわせて読みたい
患者数が多い内科クリニック開業に『シュライバー(クラーク)』 クリニック開業・運営メディア『カイミー 』です。 今回はクリニックの業務改善策として注目されております 『シュライバー(クラーク)』 についてまとめさせていただ...

長年見直しがされている地域包括ケア

大規模な病院・クリニックとそれぞれの医療機関による機能分化の流れは今後も進んでいく形となります。

軽い症状の方が病院へ集中をしてしまうと、本来病院でみてもらうべき患者様への治療が遅れてしまう可能性がございます。

そうした点からもかかりつけ医の機能の強化、クリニックからの紹介状についても算定を整理していきます。

かかりつけ医の機能が強化されれば、クリニックから病院への連携が今以上にとられやすくなります。

こうした長年見直しがされている地域包括ケアの動きは今後も進んでいきます。

医療DXの観点

医師以外(非医師)でもクリニック開業/経営は可能?

DXという言葉はこの数年特に良く耳にするようになりました。

DXという言葉の意味は、デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略称となり、直訳すると「デジタル変革」という意味になります。

デジタル技術を活用することで、人々の生活やビジネスが効率的に良い方向へ進んでいくことがDXとされております。

こうしたDXの動きは医療業界でも急速に進んでおり、直接来院して診療をするのが従来では当たり前ではありましたが、現在ではオンラインによる診療も進んでおります。

zoomなどによる会議等も多くの会社で現在では当たり前となりつつありますので、こうしたオンライン診療も今後はさらに活用がされていくと予想されます。

その為、クリニック開業に際しこうしたオンライン診療ができるようなシステムの導入なども、一つ選択肢に入れる必要もあるかもしれません。

21年の10月からスタートしたオンライン資格確認、現在は電子処方箋も検討されるなど、クリニック運営においても電子化は今後ますます推進されていきます。

あわせて読みたい
クリニック医療機器・リースor購入メリットデメリットまとめ クリニック開業メディア『カイミー 』です。 今回はクリニック開業時に必須な医療機器。医療機器をリースにて導入をするか、もしくは購入をするかのそれぞれのメリット...

まとめ

今回は診療報酬改定に伴い、注目される4つのポイントをまとめさせていただきました。

クリニックの数は多く、クリニックを開業した後も競合に勝てるような体制を構築していかなくてはなりません。

また、クリニックの経営は診療報酬で成り立っておりますので、診療報酬の改定はクリニック運営の収支に直結する大きなポイントです。

競合に打ち勝つためにも、点数の変化や点数を算定するためのルール、また新たな点数の算出や廃止などから、今後クリニックが変えていかなくてはならない点も見極めることが可能です。

今後もカイミーでは診療報酬の改定の情報やクリニックの開業や運営に必要な情報を随時まとめて発信をして参ります。

よろしければぜひ定期的にご覧いただきましたら嬉しいです。

また、カイミーでは情報発信だけではなくクリニック開業のサポートやWebサイト制作・ブランディングなど様々なサポートを各分野専門スタッフが行なっております。

クリニック開業・運営に関するご相談はぜひお気軽にいただきましたら幸いです。

よろしくお願いいたします。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次