クリニック開業・運営メディア『カイミー』です。
今回は
『クリニックへのサイバー攻撃』
といったテーマで、
ランサムウェアの説明から実際にクリニックへサイバー攻撃がおこなわれた被害例、そして事前にできる対策などをまとめました。
多くの個人情報を扱うクリニックや病院などの医療機関は、サイバー攻撃の攻撃対象となるケースも多々ございます。
ぜひご参考いただきましたらと思います。
サイバー攻撃とは?
サイバー攻撃とは、コンピュータやインターネットを利用した犯罪行為のことで、不正なアクセスや情報窃取、システムの破壊や改ざん、ウイルスやマルウェアによる攻撃などが含まれます。
サイバー攻撃の手法は多岐にわたり、クリニックにとっても深刻な問題となっています。
クリニックへのサイバー攻撃・ランサムウェアとは?
クリニックへのサイバー攻撃・ランサムウェアとは、患者情報や医療記録を含む重要なデータを狙った攻撃です。
ランサムウェアは、マルウェアの一種で、コンピュータやネットワークを侵害し、データを暗号化することで利用者から身代金を要求する手法です。
クリニックにとっては、患者情報の漏洩やデータの消失によって、患者からの信頼を失うだけでなく、法的責任も問われる可能性があります。
クリニックでサイバー攻撃を受けた被害例
近年、クリニックでのサイバー攻撃・ランサムウェアの被害が相次いでいます。
以下にその一例を紹介します。
クリニック内の情報システムが乗っ取られた被害
2020年に発生した米国のヘルスケア・サービス・プロバイダーのサイバー攻撃では、クリニック内の情報システムが乗っ取られ、医療記録や患者情報が暗号化されました。
その後、犯罪者からの身代金要求に応じ、高額な身代金を支払わざるを得なかったと報じられています。
サイバー攻撃で手術の中断事例も
2021年に発生した日本の病院のサイバー攻撃では、医療機器の制御システムが乗っ取られ、手術の中断や予約システムの停止などが起きました。
被害者側は、犯罪者からの身代金要求に応じなかったため、病院のシステムを復旧するために多額の費用を負担しなければならなくなりました。
事前にできる対策
クリニックでのサイバー攻撃・ランサムウェアに備えて、以下の対策を行うことが重要です。
1.セキュリティ意識の向上
社員全員がサイバーセキュリティに関する知識を身につけ、セキュリティ意識の高い行動を心掛けることが大切です。
また、不正アクセスや不審なメールに対しては、すぐに報告するルールを定めることも重要です。
2.パスワードの強化
パスワードを強固なものにすることで、不正アクセスのリスクを減らすことができます。
また、パスワードを定期的に変更するルールを設けることも有効です。
3.セキュリティソフトの導入
ウイルス対策ソフトやファイアウォールなどのセキュリティソフトを導入し、定期的に更新することで、マルウェアによる攻撃を防ぐことができます。
4.バックアップの実施
重要なデータは定期的にバックアップをとり、別の場所に保管することで、ランサムウェアによるデータの消失リスクを軽減することができます。
5.システムの強化
セキュリティ対策を行った上で、システムのアップデートや脆弱性の修正などを定期的に行うことで、不正アクセスのリスクを減らすことができます。
6.サードパーティのリスク管理
外部サービスやツールを利用する場合は、セキュリティに対する取り組みや評価を事前に行い、リスクを最小限に抑えることが重要です。
7.クラウドサービスの適切な利用
クラウドサービスを利用する場合は、適切なセキュリティ対策を講じたサービスを選定することが重要です。また、契約内容についても十分に確認し、セキュリティに関する事項を明確にすることが必要です。
まとめ
クリニックへのサイバー攻撃・ランサムウェアは、患者情報や医療記録などの重要なデータを失うだけでなく、医療機器の操作を妨害するなど、患者の安全にも深刻な影響を与える可能性があります。
そのため、クリニック側ではセキュリティ意識の向上や適切な対策を行うことが求められます。
まず、社員全員がサイバーセキュリティに関する知識を身につけ、セキュリティ意識の高い行動を心掛けることが大切です。また、パスワードの強化やセキュリティソフトの導入、バックアップの実施など、具体的な対策を行うことも重要です。
さらに、外部サービスやツールを利用する場合は、リスクを最小限に抑えるために、セキュリティに対する取り組みや評価を事前に行うことが必要です。
また、クラウドサービスを利用する場合には、適切なセキュリティ対策を講じたサービスを選定し、契約内容についても十分に確認することが必要です。
以上のような対策を講じることで、クリニックへのサイバー攻撃・ランサムウェアに対するリスクを軽減することができます。
しかし、常に新しい脅威が出現しているため、定期的なリスク評価やセキュリティ対策の見直しが必要であり、クリニック側は常にセキュリティに対する意識を高く持つことが求められます。