クリニック開業・運営メディア『カイミー 』です。
今回は開業医と勤務医の平均年収の比較をまとめさせていただきました。
今後の医師としてのキャリアプランを考える上で重要なお金の部分、よろしければぜひチェックいただきましたらと思います。
開業医と勤務医について
まずはじめに簡単に開業医と勤務医について。
開業医はその名の通り、クリニックや病院などを開業されたオーナー医師を指します。
クリニックを開業する場合は、
大きく分けて下記の2つの形がございます。
・自己資金や借入等によるクリニック開業
・親子など血縁者からの継承開業(承継開業)
継承開業でのクリニック開業は多くが親から子へといった形ととなりますが、現在では後継者不足もあり、血縁者以外の第三者による継承開業(承継開業)も増加しております。
一方で勤務医は、クリニックや病院など特定の医療機関へ雇用されている医師を指します。
最近ではこうした開業医・勤務医の他に、
フリーランスで働く医師も増加傾向となっております。
開業医と勤務医の平均年収の差は?
厚生労働省が実施されました、
中央社会保険医療協議会の第22回医療経済実態調査によりますと、開業医・勤務医の平均年収は下記となっておりました↓
■開業医の平均年収
約1,491万円
■勤務医の平均年収
約2,763万円
ちなみに国税庁が発表しております会社員の平均年収は461万円。
男性の場合は567万円、女性は280万円となっており、医師の場合は勤務医の場合でも非常に高い年収ということが言えるかと思います。
ただ、そんな勤務医の高年収も、
開業医の場合はさらに超えており、診療科目により違いはありますが、一般的に開業医の年収は勤務医の2〜3倍の年収とされております。
ということで、
収入面ではクリニックを開業することは非常に大きなメリットがあると言えます。
診療科別の年収相場
下記は厚生労働省から発表されております、診療科別の勤務医の年収の中央値となります。
■外科系の年収中央値■
1,650万円
■内科系の年収中央値■
1,403万円
■他科系の年収中央値■
1,356万円
この中で年収が高い外科系さらに細かくみますと、
美容外科の年収中央値が2,200万円とトップの高年収、それに続いて血管外科、整形外科、外科と下記のような年収中央値となっております。
高年収ランキング | 診療科目 | 年収中央値 |
1 | 美容外科 | 2,200万円 |
2 | 血管外科 | 1,791万円 |
3 | 整形外科 | 1,758万円 |
4 | 外科 | 1,688万円 |
5 | 心臓血管外科 | 1,635万円 |
6 | 消化器外科 | 1,620万円 |
7 | 脳神経外科、呼吸器外科 | 1,600万円 |
8 | 小児外科 | 1,500万円 |
9 | 乳腺/内分泌外科 | 1,320万円 |
10 | 形成外科 | 1,300万円 |
こちらをみますと、
自由診療の美容外科の年収の高さがみてとれます。
また、こちらは勤務医の年収中央値となりますので、先ほどのように一般的には開業医は勤務医の2〜3倍の年収となるケースが多いため、美容外科でのクリニック開業の場合は非常に高い年収となる可能性があることがわかります。
開業医と勤務医の労働時間の違いは?
開業医と勤務医、年収が2倍違うということは、2倍多く働いているから?
と想像ができますが、
…実際はそうではなく、むしろ開業医の労働時間の方が勤務医よりも短いというデータが厚生労働省・東京保険医協会のデータから出ております。
厚生労働省から発表されている勤務医の週あたりの平均労働時間は男性で約57時間、女性で約52時間。
その中で特に男性の勤務医は週60時間以上働いている割合が4割を超えており、非常にハードな勤務状況となっております。
それに対し、東京保険医協会が調査した開業医の週あたりの勤務状況は、開業医の6割以上が週あたり労働時間は50時間未満となっております。
クリニックを開業することのデメリットは?
年収は倍以上、労働時間は勤務医以下
ということが実際のデータからもわかり、クリニックを開業することが収入面だけではなく、労働時間での大きなメリットもあることがわかります。
ではそんなにメリットの多い開業医。
クリニックを開業することによるデメリットは何があるでしょうか。
こちらは飲食店や会社を起業するのと同じく、
『軌道にのらなければ低収入or潰れてしまう』
といったリスクが常にあるといった点が挙げられます。
特に現在はクリニックも他の業種の店舗運営と同じく、お客様(患者様)に選ばれなければ生き残れない競争原理が強く働いており、クリニック運営は難しい点も多くございます。
…ただ、そうしたハードルを超えることができれば、収入面や労働時間など大きなメリットが得られ、クリニック開業は勤務医のキャリアアップの形として大変夢のある方法となります。
まとめ
今回は開業医と勤務医の平均年収の比較をメインに取り上げてみました。
一般的な会社員からしますと、勤務医の平均年収も十分高い高年収となりますが、開業医の年収はさらに高い夢のある年収となっております。
ただ、当然ながら生き残れる『選ばれる開業医』となる必要があり、この点は大きなハードルが多々存在します。
カイミーではそうしたクリニック開業・運営における様々なハードルを、各分野の専門知識をもったスタッフがチームにてご対応をさせていただいております。
クリニックの物件探しから、集患対策・ブランディングを考えたWebサイト制作やロゴ制作、そしてクリニック設計まで様々な面をトータルにカイミーではご対応可能ですので、ぜひクリニック開業をご検討される際にはお気軽にご相談をいただきましたら幸いです。
これまでのクリニック開業実績等もご覧いただきながら、強みをご説明させていただきます。
よろしくお願いいたします。