クリニック開業で備えるべき外国人旅行者ご来院の備え

クリニック開業・運営メディア『カイミー』です。
今回は
『外国人旅行者がご来院された場合の備え』
といったテーマで、必要なものをまとめさせていただきました。

クリニックを開業しますと、
周辺にお住まいの外国人の方やご旅行中の方など、日本語がうまく話せない方がご来院されるケースもございます。

そうした際にスムーズなご対応ができるような事前の備え。
よろしければぜひチェックくださいませ。

目次

円安でコロナ後に期待されるインバウンド

コロナ前は多くの外国人旅行者の方が日本へ訪れておりました。

そのインバウンド需要は非常に大きく、
大阪のドラッグストアの前で外国人旅行者の長蛇の列ができている映像などは、良く取り上げられておりました。

そうしたインバウンド需要もコロナにより急速に減速してしまっておりましたが、2023年になり今年はインバウンド復活の年となるといった報道も多く目にするようになってきました。

特にドル円が150円を超えたドル高の時期は、

『大円安の日本で贅沢をする』

といった流れが起き、
多くの外国人旅行者の方が日本へ来られ、その流れは現在も継続して起こっているとのことです。

クリニックも外国人旅行者対策が必須に

現在もまだドル高円安、そしてアメリカのような高いインフレも起きていない日本は世界中から旅行者が集まる構造となりつつあります。

そうしたことから、
飲食店等の店舗のみならず、クリニックや病院などの医療機関もそうした外国人旅行者の方の対応が求められております。

主なクリニックで事前に備えておくべき対策をまとめてみました。

日本語が話せないor読めない方向けの説明資料

外国人旅行者の方へのご対応で最も困る点は、言語が違うことによるコミュニケーションが取れない点となるかと思います。

飲食店も店舗によっては外国語で書かれたメニューを用意されているケースもあり、クリニックでもそうした外国語での説明資料は事前に備えておくことが推奨されております。

また、下記の厚生労働省のサイトでは、

・英語
・中国語
・韓国語
・ポルトガル語
・スペイン語

の5カ国ごの言語それぞれの

・診療申込書
・院外処方せんの説明
・入院申込書
・入院歴の確認について
・高額療養費制度について

などの、
受付から問診・治療・会計に関わる書面がWord・PDFにて用意がされております。

こうした資料をうまくご活用されると良いのではないでしょうか。

通訳サービス

エリアによって異なりますが、
東京都の場合であれば東京都内の医療機関へ救急で来院した外国人向けの通訳サービス
「東京都救急通訳サービス」
が実施されております。

民間の通訳サービスを利用するというのは費用等ハードルが高いかと思いますが、こうした自治体等がおこなっている通訳サービスもありますので、クリニックを開業される際にはそのエリアでご利用可能な通訳サービスの有無を調べておくことは良いかと思います。

治療費の問題

外国人旅行者の方へのご対応で大きな問題が治療費となります。

基本的には国内にお住まいの方のような健康保険などの公的な医療保険の制度は適用ができないため、外国人旅行者の方の治療は全て自由診療となります。

その為、多額の治療費をお支払いいただく必要があり、その対策は事前に考えておく必要がございます。

基本的には、

・現金で治療費をお支払いいただく
・クレジットカードにてお支払いいただく

のどちらかとなり、
現金の場合も前払いでお支払いいただくことが必須となります。

パスポートを確認しても治療費取立ては非現実的

クレジットカード等の持ち合わせがなく、
パスポートの提示により、
後日治療費を払うからと治療を要求されるケースもあるようです。

ただ、パスポート記載の住所等を残しておいたとしましても、仮に後日治療費が約束通り支払われなかった場合には、その住所へ支払いの訴えを起こすといった流れとなります。

現実的には外国に住む相手への訴訟による治療費の回収はハードルが高く、それにかかる時間も費用も発生してしまいます。

その為、なんとなくパスポート情報を残しておけば大丈夫なイメージもあるかもしれませんが、実際に払われなかった場合には、その情報でどうこうできることは非常に難しい為、現金やクレジットカードの持ち合わせがない場合にはお断りすることが大前提となります。

加入している海外旅行保険の補償対象外の確認

海外旅行へ行かれる際には、
海外旅行保険へ加入されている方も多いかと思います。

ただ、そうした海外旅行保険は歯科診療に関しては補償の対象外となっているなど、補償の中身はバラツキがあります。

仮に海外旅行保険へ加入している等のお申し出があった場合には、そうした補償の対象となっているか否かの確認が必要となります。

まとめ

今回はインバウンド復活の声が様々上がっている中、今後多くの海外からの旅行者が増えた際に気になる外国人旅行者への対応についてまとめてみました。

主に事前に用意するべきものとしては、
クリニック内の必要な説明を外国語で表した説明資料かと思います。

また、問診や治療に際し必須なコミュニケーション等も外国語で説明された資料があれば、大きなトラブルも減らすことが可能かと思います。

また、そうした説明資料以外にも海外旅行保険の医療についての知識等も事前に学んでおくことも重要なポイントとなります。

旅行者に限らず、
日本語がうまく話せないor読めない外国人の方は多くいらっしゃいますので、クリニックを開業する際にはそうした説明資料等があればスムーズに診療が行えますので、作成しておくのは良いと思います。

カイミーではクリニック開業に関わる、建物設計・ブランディング・集患対策など、実際にこれまで開業をサポートさせていただきましたお客様事例を踏まえながら、その知見を活かしたサポート業務をおこなっております。

クリニック運営で知って得する情報発信も随時行っておりますので、ぜひクリニック開業のご相談・情報取得にカイミーをご活用いただきましたら幸いです。

よろしくお願いいたします。

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